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朝日、日経両紙はなぜトランプのEU破壊工作を 報道しないのか

朝日、日経両紙はなぜトランプのEU破壊工作を報道しないのか


2019年5月に行われた欧州議会選挙で、トランプ政権は欧州極右勢力と組んで、きわめて露骨なEU破壊工作を仕掛けました。しかしヨーロッパ市民は圧倒的な多数でこれを斥けました。
●ヨーロッパに乗り込み、公然と反EU工作を進めたのは、トランプ大統領のもとで戦略情報官を務めていたスティーブ・バノンです。バノンは過激な反イスラムの言動を繰り返し、さすがのトランプももてあまして解任しました。消えたかと思われたバノンは、2018年1月ヨーロッパに姿を現し、ナショナリズムを鼓吹し、EU統合を揺さぶりをかける《The Movement》と称する組織を創設し、ブリュッセルに本部を設置しました。
●バノンは3月リヨンで開かれたフランスの極右、マリーヌ・ルペンのFN国民戦線の党大会に登場。FNは前年の大統領選挙でマクロンに完敗した組織を立て直すため、党名をRN連合戦線に改め、EU攻撃を目指しバノンと共闘することを決めました。
●3月、イタリアの総選挙で親EUのレンツィ政権が崩壊。反EUのポピュリスト「五つ星」と極右「同盟」の連立政権が成立しました。「同盟」の党首マテオ・サルヴィーニが内相に就任、バノンとEU打倒で意気投合。サルヴィーニは半年のうちにEUを崩壊させると公言し不安を煽りました。
●5月の欧州義会選挙でバノンの支援のもと、サルヴィーニはルペンのRNとドイツのネオナチ系AfDを誘い、《主権国家のヨーロッパ》を掲げる反EU会派を組織しました。
●トランプは6月6日のノルマンディー上陸記念式典に出席する途中、メイ首相の辞任を受けて次の首相を選ぶ保守党党首選挙中のロンドンに立ち寄り、ボリス・ジョンソンを選ぶべきだと公然と口にしました。トランプは16年の国民投票以後、反EUのジョンソンを支持する発言をたびたび繰り返しています。
トランプは統合の成果をあげつつあるEUの存在が気にいらないらしく、しきりにEU破壊工作を仕掛けます。
●このような露骨な破壊工作にも関わらず、欧州議会選挙でサルヴィーニら極右会派は自国内では票を伸ばしたものの、欧州議会全体の中では得票率わずか7 . 7 %で完敗しました。しかしバノンと極右の活動はこれで終わることはないと思います。今後もあらゆる形の反EU工作を続けるでしょう。バノンのThe Movementは、多国間協調主義の下に運営されているダボス会議に対抗する、ナショナリストの国際経済会議を組織すると言っています。
◎このトランプ派が画策する重大な動きについて、朝日、日経ともまったく報道していません。大陸ヨーロッパの多くのメディアは危機感を持って特集を行っているので目につかないはずはありませんが、日本にとっても重大な影響を持つこのニュースを、まったく報道しない理由を聞かせていただきたいと思います。*

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Fumio Banno EU Forum

欧州議会選挙の報道をめぐるFORUM

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2019年5月に行われた欧州議会選挙についての日本メディアの報道をみて、大きな衝撃を受けた。大新聞、テレビニュースのほとんどが、「中道2派過半数割れ、EU懐疑派3割に迫り混迷状態」といった趣旨の見出しを掲げた。大間違いである。なぜこのような誤報道がまかり通るのか? EU問題と日本のジャーナリズムの問題点を,個人・組織を問わず大いに討論すべきと考える。理性的な諸賢の参加をお待ちしております。ご意見は下記Comment欄からお寄せください。

伴野文夫

by eu-banno | 2019-10-19 19:02 | Comments(0)